一般に「皮」と言うのは、動物の毛を取り除いた生皮の事を言います。
「革」は、この生皮を鞣し加工した商品を言います。日常私たちが目
にする事のできる商品は、すべて鞣した「革」と言う事になります。
生皮は、水分が多く種々の蛋白質や脂肪などを含んでいて、腐敗し
やすいものです。そのまま乾燥させてしまえば、保存はできますが、
縮んでカチカチになってしまい、とても衣服などに使える商品ではあ
りません。
そこで、昔から行われていたのが鞣し(なめし)と言う加工です。
鞣しは、生皮の不要な部分を除去し、皮の組織に鞣し剤を入れて腐敗
を防止し、柔軟で弾力のある性質を持たせる加工です。昔は、不要な
部分を除去し天日乾燥の後、動物油を揉み込んで柔らかくしたり、生
木の煙で腐敗防止したりしていました。
しかし、現在では、革の用途に応じて鞣し剤を使い分けています。
主な鞣し剤はクロームで全体の70%、その他は、植物の渋から取る
タンニンやミョウバンやこれらの混合品です。
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